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- 睡眠の知識<年齢と眠りの関係>
成長の過程によって、眠りに関するお悩みも様々です。年代別にどのようなお悩みがあるのかを説明します。
<幼児~小学生> 添い寝と睡眠の質
お子さんが小さな間は、親御さんとひとつのベッド(ふとん)で眠ることが多いでしょう。
添い寝は、お子さんの精神的な安定には非常にプラスになるといわれています。
ただし、『睡眠の質』という面で見ると、添い寝は良いとはいえません。
狭い空間に二人で寝ているため、寝返りをうまく打つことができないためです。
これは、お子さんにとっても、親御さんにとっても寝苦しい状態だといえるでしょう。
また、掛けふとんも共有している場合、どちらかが掛けふとんを占領してしまうことや、ふとんを蹴り飛ばしてふとんをはいでしまうことがあり、個々の適正な温度を保つことが難しくなります。
これは、お子さんとの添い寝だけでなく、ご夫婦などひとつのベッド(ふとん)で寝ているケースも同様です。
温度の感じ方は人それぞれ違います。特に、新陳代謝の活発なお子さんと大人とでは、温度の感じ方がまったく違います。
添い寝をする場合は、それぞれに合った個別の掛けふとんを利用するようにするだけでも、睡眠の質の向上が見込めます。
そして、お子さんの成長に合わせて、徐々に添い寝を卒業して、一人寝できるようトレーニングをしていくようにしましょう。
<成長期> 子どもの眠りと成長の関係
『添い寝と睡眠の質』で、成長に合わせて添い寝を卒業できるようにした方がいいとお伝えしました。
添い寝の状態では、寝るスペースが狭く、また隣に人がいることで寝返りをうまく打てません。寝返りには、成長期のお子さんの背骨の歪みを直していくという側面もあります。
睡眠の質という面だけでなく、お子さんの成長にとっても、ある程度の年齢で一人寝をする環境づくりが必要です。
お子さんの寝具には『蒸れにくいもの』をお選びください。
やまぜんでは特に冬場はアクリル製の毛布は使わないようお伝えしています。
お子さんは新陳代謝が激しいため汗をたくさんかきます。そのため、入眠時は暖かく感じても、寝ている間に汗をかき、不快になって蹴り飛ばしてしまいます。そして、汗が冷えて風邪をひいてしまうことがあります。
成長期のお子さんにとって、睡眠はとても重要です。
筋肉や骨の成長を促す成長ホルモンは、夜眠っている間に分泌されます。
また、睡眠には日中の学校活動やスポーツ、遊びの疲れを取る役目もあります。
さらに、睡眠と記憶力の定着には非常に密接な関係があるといわれています。夜更かしや徹夜は、お子さんにとってプラスになることはありません。
お子さんの睡眠の質は、お子さんの健やかな成長を助ける大切な時間です。
<20代~40代> 働き盛り世代の睡眠
体の成長が止まり、緩やかに筋力が低下をはじめますが、精神的には活動的になるため、仕事などで無理をしてしまいがちになります。
仕事でパソコンを長時間使い続けているために、首や肩がこる。
悪い姿勢でスマートフォンを使い続けて首が痛む。
などの肉体的な変調も起こりやすく、ストレスも溜まりやすくなります。
また、労働時間が長いと、自分の時間を確保するために、ついつい睡眠時間を削ってしまい、生活のリズムも狂いやすくなります。
そのため、休日に寝だめをする方もいるのではないでしょうか。
寝だめには、「眠れた」という充実感から、精神的にはリラックスできる効果があります。
しかし、実際には寝だめをしたから、別の日の睡眠を減らしても大丈夫ということにはなりません。
また、睡眠リズムが狂うため、時差ボケの状態となり、いざ仕事となったとき、眠気が取れず、頭がボーっとした状態になってしまいます。
夜はしっかり眠り、日中特に朝は太陽の光を浴びて、生活のリズムを正常に保つことが大切です。
日中、眠気がある場合や頭がボーっとしているのならば、15分程度の昼寝をすると頭がスッキリします。ただし、長時間寝てしまうと、夜、眠りにくくなってしまうので注意してください。
必要な睡眠時間は人それぞれですが、睡眠の質を上げることで必要な睡眠時間を短くすることも可能です。
短い睡眠で心身をスッキリさせられる睡眠環境を整備すれば、日中もより活発に活動できるようになります。
<50代~> 長年の無理が出てくる世代
50代頃から、20代、30代で無理をしてきたツケが形になって表れてきます。
筋力が落ちてくるため、姿勢を支えられなくなり、腰痛など我慢できないほどの辛い症状が表れることもあります。
また、肉体的な症状が顕著になるため、睡眠に関しての意識が高くなる方が多くなるのもこの年代です。
加齢とともに眠りが浅くなり、若い頃のように眠れないことに不安を感じる方もいます。
しかし、若い頃に比べて、脳や体の活動量が減っているために、睡眠による回復をそれほど必要としていないことも考えられます。
また、夜間トイレに起きる回数が増える傾向もあります。夜間頻尿は、病気が原因であることも考えられるため、病院で適切な診断・治療が必要です。
ただし、眠りが浅いために尿意を感じてしまうことも考えられます。一つは、本当は尿意を感じていなくても、目が覚めてしまったのでトイレに行くケース。もう一つは、眠りが浅いため内臓が活動を続けており、日中と同じように尿が作られるケースです。
眠りが浅いことによって起こるお悩みを改善するため、日中は太陽の光をしっかりと浴び、運動をするなどして活動量を増やしてみましょう。
また、寝心地の良い寝具を利用して睡眠を妨げないようにすることも重要です。